阿部高和が雛見沢村に引越して来たようですよ
6スレ目
50 名前: ◆g4b7GjYsgg 投稿日: 2007/03/09(金) 22:49:03.67
ID:0DgAM+tmO
「圭ちゃん、今日の第一発目だよ!」
そう言うと魅音は白い布を一気に引き剥がした。
そこには目を涙でうるませた沙都子が、手や足を紐で肘置きに固定されて座っていた。口には猿轡を噛ませてあった。
既に数本の指の爪が無くなっていた。
「レナと違ってあんまりにもうるさいもんだから猿轡噛ませちゃったよ…。ああ、うるさかった…。」
魅音はそういうと沙都子を載せた車椅子を圭一の前まで持って来た。
沙都子と目が合う。涙で濡れてはいるが、沙都子の目はまだ死んではいなかった。決して魅音に屈伏しないという、強い意志がかんじられた。
94 名前: ◆g4b7GjYsgg 投稿日: 2007/03/09(金) 23:04:18.23
ID:0DgAM+tmO
魅音は沙都子の頭をお気に入りの人形か何かでも撫でるかのように大事そうに撫でた。
「あのね、圭ちゃん…沙都子ちゃんの爪はこうやって剥がしたんだよ。」
魅音はそういうと長い針を取り出した。
それを沙都子の爪に当てがう。
沙都子のうめき声がかん高い悲鳴のような物に変わった。
魅音が針を一気に爪と皮膚の間に突き刺したのだ。
針が爪を貫き、指のグロテスクな位置から針の先が外に飛び出す。
139 名前: ◆g4b7GjYsgg 投稿日: 2007/03/09(金) 23:16:15.61 ID:0DgAM+tmO
「ンンンッ!」
沙都子は目をギュッと瞑り、ただただ激痛に耐えていた。
俺は必死で止めろ!止めてくれ!と叫んだが、猿轡のせいでモゴモゴして何言ってるのか全然分からなかった。
「見てよ、圭ちゃん…沙都子ちゃんこんなに痛がってるよ…。もう一枚剥がそうか。」
そういうともう一本針を取り出して、沙都子の指に突き入れた。
沙都子は再び悲鳴を上げた。
192 名前: ◆g4b7GjYsgg 投稿日: 2007/03/09(金) 23:31:11.07
ID:0DgAM+tmO
「沙都子ちゃん痛い?でもまだ終わらないよ?これからなんだよ?」
魅音はニコニコしていた。まるでトランプか何かやっているかのように…。
沙都子は激痛のためか、目をギュッと閉じたままだ。
閉じた目の隙間から涙が一滴…また一滴と溢れ、頬を伝い、顎から滴り落ちる。
自分がやられる分にはまだいいが、人が、しかも友達がやられるのを見るというのは本当に…本当に…辛かった。
狂いそうな程に…。
「圭ちゃん…ちゃんと見てる?ねぇ!」
魅音がいきなり俺の股間を足で踏み付けた。
股間に激痛が走り、俺はうめき声もあげられなくなった。
「圭ちゃん、せっかく沙都子ちゃんが痛がってるんだから見てあげなよ。」
グリグリと足を動かしながら魅音は言った。
297 名前: ◆g4b7GjYsgg 投稿日: 2007/03/09(金) 23:52:09.60
ID:0DgAM+tmO
魅音は足で圭一の股間を踏みしだきながら、頬へ平手打ちを繰り返した。
「圭ちゃん、しっかりしてよ。おじさんは圭ちゃんの為にやってるんだよ?見なきゃ駄目だよ。」
圭一の頬が痛々しい位に赤く腫れあがった。
「じゃあ…爪も剥いだし次は何にする?沙都子ちゃん…。」
魅音がギラギラした笑みを浮かべて、沙都子にたずねた。
沙都子は何かをモゴモゴ言いながら首を横に振った。
「なぁに?沙都子ちゃん……もう止めてって言いたかったの?」
沙都子が涙目になりながら頷いた。沙都子の力強かった目が徐々に折れていく。
「駄目だよ!沙都子ちゃんが死ぬまでやるんだから。」
323 名前: ◆g4b7GjYsgg 投稿日: 2007/03/09(金) 23:58:05.18
ID:0DgAM+tmO
沙都子って呼び捨てか。把握。
てか別に雑談しようが何しようが構わないよ。
俺の遅筆のせいで暇だろ?だから別にいいぜ…てか謝りたいくらいなんだぜ?
353 名前: ◆g4b7GjYsgg 投稿日: 2007/03/10(土) 00:17:37.13
ID:LRsoFCaGO
「圭ちゃんも良く見ててよね!じゃないと私、圭ちゃんに何するか分かんないよ?」
魅音は机に置いてあった電動ドリルを取り出した。
魅音が沙都子の前にそれをかざす。モーター音がして、先端のドリルが高速で回転する。
「今から何するか…想像出来る?沙都子…。」
沙都子は首を横に振った。
それは果たして止めてと言ってるのか、はたまた分からないと答えているのか分からなかった。
沙都子は恐怖で焦点が定まらない視線を高速で回転するドリルの先に集めた。
不安で胸が押し潰されそうだった。
379 名前: ◆g4b7GjYsgg 投稿日: 2007/03/10(土) 00:32:01.28
ID:LRsoFCaGO
「痛むよ…我慢してね沙都子ちゃん…。」
そういうと魅音は沙都子の肩に電動ドリルを当てがって、スイッチを押した。
モーター音とともに沙都子の肩に穴が開いていく。
「ハアアアアアッ!アアアッ」
猿轡のせいで悲鳴をあげられないのだろうか、窒息しそうな音をたてて苦しんでいた。
「んわああああ!ふわああ!」
圭一は叫んだ!お願いだ!もう止めてくれ!やるなら俺一人にしてくれ。
レナの時もそうであった。
肋骨を砕き、皮膚に切れ込みをいれて肋骨を無理矢理えぐり出した時、レナは人間とは思えない程の凄まじい叫び声をあげていた。
それが耳にこびりついてとれなかった。
417 名前: ◆g4b7GjYsgg 投稿日: 2007/03/10(土) 00:46:29.44
ID:LRsoFCaGO
魅音は鬼だ!人間じゃない!こんな事を平気でやってのけるなんて…普通じゃない……異常だ。狂ってる。
沙都子は相変わらず悲鳴を上げ続けていた。圭一も叫び続けた…猿轡越しにこの願いが届くのなら届いてくれ!
湿った音とモーター音…それに猿轡越しのくぐもった悲鳴がこの地下にこだまする。
「もうこの辺でいいかな?」
魅音はようやく沙都子の肩から電動ドリルを抜いた。
沙都子は既に放心状態だった。虚ろな目が圭一に助けを求めるかのようにしきりに圭一の目を覗き込む。
圭一はいたたまれなくなり、目を反らした。
445 名前: ◆g4b7GjYsgg 投稿日: 2007/03/10(土) 00:58:14.91
ID:LRsoFCaGO
阿部自動車修理工場ガレージにて…
阿部は録音し終えたカセットテープをテーブルの上に置いた。
これがもしかしたら俺の遺言になるのかもしれない…。
阿部はガレージの道具箱から一番大きいバールを取り出した。
コイツでオヤシロ様とやらの頭蓋骨砕いてやる…阿部はバールを握り締めた。
依然として足音が、阿部が動く度に後ろをついて来た。そして後ろにぴったりと張り付く…。
「阿部さん…そのバールで一体何をするつもりですか?」
ガレージの入口から声がした。
阿部は入口の方に視線を向けた。
そこには大石が険しい顔つきで立っていた。
890 名前: ◆g4b7GjYsgg 投稿日: 2007/03/10(土) 22:20:53.46
ID:LRsoFCaGO
「何をするつもりなんですか?」
大石が入口からガレージに入り阿部ににじり寄る。
「別に…何も……。」
大石の目が汚物でも見るかのようにガレージ中に向けられる。
そして大石の視線が片付け忘れた富竹の自転車で止まる。
「実はですね…阿部さん。……昨日と今日にかけて行方不明者がたくさん出ましてね…その件で来ました。」
依然として大石の視線は富竹の自転車に止まったままだ。
阿部は喉をゴクリと鳴らして唾を飲み込んだ。
909 名前: ◆g4b7GjYsgg 投稿日: 2007/03/10(土) 23:00:03.57
ID:LRsoFCaGO
「あなたが来てからというものの…この町では事件が起こりすぎだ。」
大石が阿部にさらににじりよった。
「ついさっき…この村に住む古手梨花さんの行方が分からなくなりました。…室内に争った形跡がありました。多分彼女は多少ながら抵抗をしたようです。しかし……成功はしなかった……。
現場で彼女の毛髪の束と…今度は小指が見付かりました。鑑定の結果小指は彼女の物である可能性が極めて高いそうです。」
大石がめまいでも起こしたかのようにドカッと椅子に座った。
「阿部さん…お願いです…何か知ってる事が有るのなら我々に教えていただきたい。」
大石が阿部の方をじっと見つめながら懇願した。
930 名前: ◆g4b7GjYsgg 投稿日: 2007/03/10(土) 23:28:17.43
ID:LRsoFCaGO
「ああ…全てが終わった後で、アンタに俺がしてきた事、そして知った事を全部話す。」
大石がキョトンとした顔で阿部を見た。
「その…全てとは一体何の事ですか?」
「園崎家の地下に全てが隠されている。今からいくのさ。」
「え?…園崎家に地下があったなんて……阿部さんはそこに行くつもりなんですか?」
「ああ。」
「そうですか……それでですね…阿部さん。」
「何だい?」