ひぐらしのなく頃に阿部高和が雛見沢村に引越して来たようです

2スレ目

45 名前: ◆g4b7GjYsgg 投稿日: 2007/03/05(月) 16:25:07.96 ID:NTArZBAtO
なんなんだ……あの大石とかいう刑事は……。

一体俺の何を探りに来たんだ……。まるで人を容疑者だとか犯人だとか決めつけてるような口ぶりだった……。


まさか………


入江先生は自殺なんかじゃなくて……殺された……?


それなら説明がつく。ただ単に自殺だけだったらわざわざ刑事がこんな所にまで赴くはずがない…。


それとも遺書に何か俺についての事が………?

47 名前: ◆g4b7GjYsgg 投稿日: 2007/03/05(月) 16:33:21.05 ID:NTArZBAtO
たとえ俺が混乱し、無情な現実にうちひしがれようとも、フィルムは回り続ける…やがて万物が到達するというクライマックスへ向けて…。


このまま楽しい、平和な日々が続くのであれば、俺は魂をうってでもいい、続いてくれ!!


なによりも皆との関係を…。

48 名前: ◆g4b7GjYsgg 投稿日: 2007/03/05(月) 16:43:23.23 ID:NTArZBAtO
「おや?…阿部さん…顔色が悪いみたいですね…大丈夫ですか?」


…何てこった。富竹だ!

出来れば会いたくはなかった……。よりによってこんな時に…。


「ああ……色々とあってな………最悪の気分だよ…。」


「それはいけませんね…元気出して下さい。人間元気が一番ですよ?……あ、そうだ!グミ食べます?さっきそこの駄菓子屋で買って来たんですよ。」


俺は首を横に振って、いらないという意思表示をした。


「…そうですか…おいしいのに…グミ……。」

51 名前: ◆g4b7GjYsgg 投稿日: 2007/03/05(月) 16:51:04.29 ID:NTArZBAtO
「そういえば……阿部さん…このあいだはすいませんでした…いやぁ、色々と嫌な事がありまして、イライラしてたんですよ。」


ヘラヘラと笑いながら富竹が行った。
畜生!俺がどれほど悩んだかも知らないで!この野郎…。


「いや……別にいいさ…気にしてないよ…。」


俺はあえて嘘をついた。


「……本当ですか?」

またあの時の見透かすような目だ…止めてくれ。

54 名前: ◆g4b7GjYsgg 投稿日: 2007/03/05(月) 16:55:47.91 ID:NTArZBAtO
「本当に気にしてません?」


「……くどいな。いい加減にしろ。」


この男…一体何を考えてるんだ…。


「で…俺に何の用だ?またタイヤでもパンクしたのか?」


「いえ…ブレーキの調子が悪くて見てもらおうと思って…。」


「そうか…見せてみろ。」

55 名前: ◆g4b7GjYsgg 投稿日: 2007/03/05(月) 16:59:46.03 ID:NTArZBAtO
俺は屈みこんで車輪を覗きこんだ。


ブレーキの調子が悪い…か……何か異物が引っかかってるのかも…。


阿部は手ぬぐいを使って後輪のオイルを拭う…
ゾッとした。


真っ黒いオイルに混じって赤い乾きかけの液体がべっとりと車輪についていた……これは……俺の知識と勘が正しければ…血だ!!

56 名前: ◆g4b7GjYsgg 投稿日: 2007/03/05(月) 17:04:44.72 ID:NTArZBAtO
俺は富竹に気付かれないように手ぬぐいを折りたたみ、血の後が見えないようにした。


「…ブレーキ…壊れたんでしょうか?」


「分からん…今から調べるよ…。」


ドライバーを使ってチェーンをくまなく調べていく…。
何かがチェーンに詰まっている……何だろう…これは束になった………人間の髪の毛じゃないか!クソったれ!


この髪の毛の色は……入江先生…。

63 名前: ◆g4b7GjYsgg 投稿日: 2007/03/05(月) 17:14:06.11 ID:NTArZBAtO
泣きたくなった……その場にうずくまりたくなった……。


入江先生とは1日だけだが、恋人だった仲なのだ。


悲しみと同時にこの男への殺意が芽生える……貴様が…貴様が俺の嫁を…。


短絡はいけない。自分でもそれは分かっている…。もしかしたらこの男ではないのかもしれない。

これは動物の血で、この髪の毛も別人の物かもしれない…。

67 名前: ◆g4b7GjYsgg 投稿日: 2007/03/05(月) 17:20:36.45 ID:NTArZBAtO
「ねぇ…阿部さん……グミ……食べますか?美味しいですよ?オレンジ味で。」


氷より、ドライアイスより…遥かに冷たい声が背後から聞こえた。


「…いらない…。」


「いや、…あなたはグミが食べたいはずだ。」


「いらないさ。」


「…入江先生の大好物だったグミですよ?あなたが食べないはずがないじゃないですか。」

75 名前: ◆g4b7GjYsgg 投稿日: 2007/03/05(月) 17:30:31.91 ID:NTArZBAtO
「……一体なんなんだ……これ以上俺に構わないでくれ!」


俺は激情に任せて富竹の自転車を持ち上げると、ガレージの入口から外のアスファルトへ盛大な音を立てて思いきり叩き付けた。


「………じゃあもういいです。直してもらわなくても。」


「出てけ。ここから出てけ。」

81 名前: ◆g4b7GjYsgg 投稿日: 2007/03/05(月) 17:35:45.11 ID:NTArZBAtO
「一つ言うと…あの血と車輪に絡まった髪の毛はフェイクです。」


富竹はアスファルトに叩き付けられた自転車を持ち上げながら言った。


「試したかったんですよ………大石刑事に言われたでしょ?口外なさらずにって

 

本当に口外しないか試したかっただけです。」


「この野郎…失せろ…。」


「もう何も探ろうとしないで下さいね……もしそんな事があったら…。次はあなたの大好物を私が食べなくてはいけなくなる…。」

87 名前: ◆g4b7GjYsgg 投稿日: 2007/03/05(月) 17:41:48.86 ID:NTArZBAtO
「あら?阿部さん…何かあったのかな?…かな?」


レナだ。今朝の一件以来、レナの事が頭を離れなかった…。


「やあレナちゃん…久しぶり…。」


「富竹さん。野鳥の撮影ですか?」


「いや…あの事件の事で少しね。」


「…へぇ…あの事件ですか。」


二人の視線が一斉に俺に向けられた…。

無言の圧力…。

94 名前: ◆g4b7GjYsgg 投稿日: 2007/03/05(月) 17:54:54.96 ID:NTArZBAtO
その日の部活はあまり気が進まなかった…。


あんな事が起こった後だ…無理もないだろう。


相変わらず皆は快活だったが、レナだけは時折、俺を凝視する。
あの冷たい目で…。


クソ!俺を舐めるんじゃない!いざとなればこんな小娘の華奢な首など…一撃で叩き折る事が出来る……そう一撃で……


「あれ?阿部さん大丈夫?顔色悪いし…それにすごい汗…。おじさんのハンカチ貸そうか?」


「いや……大丈夫…手ぬぐいがある。」


「今日は休めばいいのでは?無理は体に毒でしてよ?」


110 名前: ◆g4b7GjYsgg 投稿日: 2007/03/05(月) 18:14:02.82 ID:NTArZBAtO
「ああ…分かった…少し家で休むよ…終わったらちゃんと片付けておけよ。」


「はいです。阿部さん休んで早く良くなるです。」


「ああ……ありがとう、梨花ちゃん…」


立ち上がろうとした時圭一と目が合った。
心配そうにこちらを見つめている。


おれは皆に気付かれないように今朝と同じくそっとウィンクする。


圭一が心得たのだろう…コクンとうなづく…。


俺は重い足を引きずりながら帰路を急いだ

114 名前: ◆g4b7GjYsgg 投稿日: 2007/03/05(月) 18:33:37.97 ID:NTArZBAtO
夕方…日も沈み、空が暗くなりはじめた。


阿部は圭一を待っていたが内心不安で仕方がなかった。

何処かで圭一が何者かによって危害を加えられて…最悪………殺されてやしないか…。


居間から何度も何度も玄関の方を覗く。

依然として圭一は来ない。
空はいよいよ闇を帯び始める。ひぐらしの声も聞こえなくなった。

116 名前: ◆g4b7GjYsgg 投稿日: 2007/03/05(月) 18:39:45.82 ID:NTArZBAtO
「ごめんください…阿部さん……僕です…圭一です。」


阿部は圭一の声を聞いて心底ホッとした。

「おお、圭一!心配したんだよ。さあ、上がって上がって………所で…何か飲むかい?」


「ああ…じゃあ…麦茶をお願いします。」


阿部が麦茶を出すと圭一はかなり喉が渇いていたのだろう…喉を鳴らしてすぐに飲み干した。


「すいません……急いで走って来たもので。」


「いやいや…いいんだ。おかわりは?」


「あ…じゃあ、いただきます。」

121 名前: ◆g4b7GjYsgg 投稿日: 2007/03/05(月) 18:45:16.83 ID:NTArZBAtO
「所で話って何だい?深刻な事かい?」


圭一のコップに三杯目の麦茶を注ぎながら阿部は圭一にたずねた。


「ええ……阿部さんも気付いてらっしゃるとは思いますが…最近アイツラ変なんです…。」


「……彼女達かい?」


「ええ…そうです。アイツラ…四人…。」


圭一は空になったコップをテーブルに置いた。


「…阿部さん…あの事件の事について何かご存知ありませんか?」


「……ああ…断片的にな…。」

122 名前: ◆g4b7GjYsgg 投稿日: 2007/03/05(月) 18:48:49.48 ID:NTArZBAtO
「僕も…断片的な情報を入手したんですが……彼女達にその事をしゃべると…」


「…急に態度が変わるんだろ?」


「……ええ…あの目で睨んできます……爬虫類のような…無慈悲な目で……。」


「その……断片的な情報を聞かせてくれないかい?」

125 名前: ◆g4b7GjYsgg 投稿日: 2007/03/05(月) 18:56:19.22 ID:NTArZBAtO
「ええ…どうやら……この村で連続猟奇殺人事件があったみたいです…」


「……殺人…事件?」


「はい…主に10代前半の子供が犠牲になったと聞いております。………かなり凄惨な方法で殺されたみたいで…あまりマスコミにも取り上げられなかったみたいです。」


「……そんな…この雛見沢村で…か?………それで犯人は?」


「はい……実はまだ逮捕されてないみたいで、警察の方でも捜査が継続してるみたいです。」


雛見沢…殺人事件…入江先生の自殺…風土病……沙都子の兄の存在……。


何がどうなっているんだ!俺にはわからない…。

あまりに…あまりに複雑過ぎる!

133 名前: ◆g4b7GjYsgg 投稿日: 2007/03/05(月) 19:05:29.10 ID:NTArZBAtO
「……あの…阿部さん?」


「ん?何だい?」


「…僕らは…また…また皆で…笑って…ふざけあえる…前までの友達に…戻れますよね?」


「……ああ…きっと戻れるさ…心配ない。」


「…ありがとうございます…阿部さん…最近…なんかしこりが出来て…それで不安で…たまらなくて…僕は…僕はどうしていいか分からなくて…それで…グスッ…」


「…気が済むまで泣けばいい…俺は構わないよ。」


「…阿部さん…。」

141 名前: ◆g4b7GjYsgg 投稿日: 2007/03/05(月) 19:13:04.85 ID:NTArZBAtO
「え…?阿部さん…何を……ンフッ!フッ…。」


これは本当に場の流れだった。これまで生きてきた生涯の中でこれほど純粋な気持ちでしたキスは果たしてあっただろうか……。


「…圭一…心配ない…全て…全て元通りになるさ…」


「阿部さん……。」


コンコン…。


「ん…?お客かな?」

150 名前: ◆g4b7GjYsgg 投稿日: 2007/03/05(月) 19:20:02.33 ID:NTArZBAtO
「はーい…どなた…」


ガチャン!


俺がドアに手をかける一瞬前にドアが乱暴にあけられた。危うくドアに頭をぶつけるところであった。


「おい、危ないな!一体だれ…………。」


「あらあら…男二人で随分と水臭いんじゃない?おじさん達も混ぜてよ。」


そこには爬虫類のような冷たい目をした魅音とレナが立っていた。

162 名前: ◆g4b7GjYsgg 投稿日: 2007/03/05(月) 19:36:59.16 ID:NTArZBAtO
「ネェ…男が二人で電気も付けずになにしてたの?ねぇ…ねぇってば!」


「……いや、ただ圭一に俺の手料理をごちそうしただけだよ。阿部料理長の料理の腕を舐めるなよ。」


俺はわざと明るくなるように務めた。こんな空気の中で何か言わないと気が狂いそうになる。


「…本当?…料理の匂いなんて全然しないじゃないの。」


冷や汗がつなぎを濡らす…寒々しい程に俺の背筋は凍りついた。


「いや…これから作る所なんだよ。二人もどう?阿部料理長自慢のディナーをごちそうするよ。」


「どうして…どうして……嘘つくのかな?」

171 名前: ◆g4b7GjYsgg 投稿日: 2007/03/05(月) 19:48:22.37 ID:NTArZBAtO
「いや……嘘なんかじゃ……」


このとてつもなく重い空気に息苦しさを感じる…。


「…とりあえず入れてくれる?おじさん胸が重いから立ってるの疲れちゃったよ。」


「あ…ああ…どうぞ。」


意思に反して二人を迎え入れてしまう。こんな…こんな事は望んでないのに。


居間を覗くと圭一が恐怖の為か…顔を真っ青にして、ただただテーブルを見つめて座っていた。

181 名前: ◆g4b7GjYsgg 投稿日: 2007/03/05(月) 20:02:34.19 ID:NTArZBAtO
「圭ちゃん…阿部さんと何してたの?ねぇ…圭ちゃん…教えて?」


二人は居間に入るやいなや、圭一に詰め寄る。


「どうして…どうして家の手伝いで先に帰るなんて嘘…つくのかな?」


圭一はコイツラに拘束されていたんだ。
いつまでも…いつまでも…引き留めておくようにゲームを強制させていた。

圭一は家の手伝いがあると言って何とか抜け出して来たのだろう。


まさか二人につけられていたとは…圭一は夢にも思わなかった事だろう。


「圭ちゃん……罰ゲーム…決定だね!」

196 名前: ◆g4b7GjYsgg 投稿日: 2007/03/05(月) 20:12:21.22 ID:NTArZBAtO
「おい…止めないか!圭一が怯えてるじゃないか!」


圭一の目はこれ以上ないという程に見開き、体は小刻みに震えていた。汗が滝のように出て、一滴…一滴、とテーブルに滴り落ちている。


「だって圭一君が掟を破ったんだもん…ね?圭一くん?」


「私達あれほど圭ちゃんに釘を刺したよね?…嘘はつかないようにって…。」

208 名前: ◆g4b7GjYsgg 投稿日: 2007/03/05(月) 20:21:36.20 ID:NTArZBAtO
「仕方ないもんね、圭一くん。約束やぶったんだもの。」


「そうだよ圭ちゃん…ねぇ…どうして阿部さんの家にいるの?…ねぇ……ねぇ……………おい!いい加減何とか言えよ前原圭一!」


魅音が圭一の襟を掴み、顔前で怒鳴る。


「おい!口ついてんなら答えろよ!前原圭一!」

 

246 名前: ◆g4b7GjYsgg 投稿日: 2007/03/05(月) 20:50:23.41 ID:NTArZBAtO
「…ごめんなさい……ごめんなさい……ごめんなさい…」


圭一は涙を流して謝罪を繰り返した。目は虚空をうつろに見つめている。

「謝れば済むと思ってるのかな?…かな?圭一くん……。アンタ甘いんじゃないの?」


「ねぇ…圭ちゃん……圭ちゃんだけは約束破らないと思ってた…」なのに何なの?このザマは!」


「おい…いい加減にしろ!これは度を越してるぞ!!」


「阿部さん…圭ちゃんになにしたの?……阿部さんゲイだったの?」

268 名前: ◆g4b7GjYsgg 投稿日: 2007/03/05(月) 21:01:39.07 ID:NTArZBAtO
「阿部さん達…まさかセックスでもしてたのかな?…かな?…相当いやらしいね…。」


レナが圭一の頭を撫でる。


「圭ちゃんにセックスなんか出来るの?だって圭ちゃん玉無しだもんねー。」


「ヒアッ…ハァァ!!!」

そう言うと魅音はおもむろに圭一の股間を掴み、万力のように徐々に締め上げていく。


「アアッ…ハッ…み…魅音…も…や…止め…ハアッ!」


「圭ちゃんにはこんな玉必要ないよね。腰抜だもん。……私が潰してあげるね。」

300 名前: ◆g4b7GjYsgg 投稿日: 2007/03/05(月) 21:13:32.71 ID:NTArZBAtO
「ねぇ…指の中で玉がグリグリしてるよ……今にも潰れそう…。」

「ああ……み…魅音…やめ…て」

 

「圭一君罰ゲームはどうかな?…かな?……人が喋ってる時ぐらい前向きなさいよ!」


レナが乱暴に圭一の髪を掴んで下を頭を持ち上げた。


「アウッ!……クアッ!もう許して…許して下さい!」


「駄目だよ圭ちゃん。おしおきは受けないと……ねぇ。」


魅音爪を立て始めた。圭一の苦痛はとてつもない物だろう。

331 名前: ◆g4b7GjYsgg 投稿日: 2007/03/05(月) 21:26:21.24 ID:NTArZBAtO
「アハッ…アハハッ…圭一くんのこれ勃ってる…勃ってるよね?…よね?」


「やだ、圭ちゃん…玉潰されそうになって勃起してんの?……変態…。」


「クッ………クアアッ…アフッ…。」


確かに…圭一のズボンが盛り上がってる…。
レナがズボンの盛り上がりの頂点の…ちょうど亀頭の部分を指先で撫でまわす。


「やだ…圭一くんのこれ固い……やらし〜。」

「レナ!止めて!止めて!…アアアアッ!」

368 名前: ◆g4b7GjYsgg 投稿日: 2007/03/05(月) 21:37:27.67 ID:NTArZBAtO
阿部にはただ、立ち尽くす事しかできなかった…。
この前まで一緒に楽しくやって来た仲間がここまで豹変するとは…。


阿部にはただただ圭一の理性と快楽の狭間にに揺れ動く困惑の表情と苦悶の声から遠ざかり、何処か遠くへ行きたい、という衝動にかられた。


「ハァ…ハァ…二人とも……も…止めて…。」


「アハッ…ビクビクしてきた。イきそうなんだよね?…よね?」


「あ……ほらほら、圭ちゃんの玉…上がってきたよ。もうすぐイきそうなんだね…。」

409 名前: ◆g4b7GjYsgg 投稿日: 2007/03/05(月) 21:47:58.51 ID:NTArZBAtO
「クアアッ……止めて!……アアアアッ…い…クッ」


「アハッ!アハハハハッ!圭一くんイッちゃった!指だけでいくなんて情けなーい!」


「…もうこんな早漏の玉、潰す価値もないね。おじさんがっかりだよ。」


「圭一くん分かった?…約束守らないとこうなるんだよ。アハハハハッアハッ!」


「圭一…大丈夫か…」


「ハァハァ…ハァ…も…ほっといて…下さい…。」

437 名前: ◆g4b7GjYsgg 投稿日: 2007/03/05(月) 21:56:55.20 ID:NTArZBAtO
「圭ちゃん…今度約束破ったら手じゃなくて足で踏み潰すからね…思いっきり。」


「頼む…お前ら…もう勘弁してやれよ。」


「阿部さんも今度から嘘はつかないでね…。約束だよ?…だよ?」


「罰ゲームも済んだしおじさん達帰るね…じゃあね圭ちゃん…阿部さん。」

448 名前: ◆g4b7GjYsgg 投稿日: 2007/03/05(月) 22:01:12.88 ID:NTArZBAtO
「…圭一とりあえずパンツ…俺の貸してやるから着替えて来い…。」


沈黙…沈黙…沈黙…。

聞こえるのは圭一のしゃくり上げる泣き声と鼻をすする音だけだ。


「圭一……。」

464 名前: ◆g4b7GjYsgg 投稿日: 2007/03/05(月) 22:06:36.20 ID:NTArZBAtO
「分かった…圭一…来い…。俺がパンツ変えてやる。」


俺は圭一の手をとると、風呂場へと連れていった。


そこでズボンを脱がせる。途端に鼻をつく精子のいやらしい匂い…。


圭一のパンツの前の部分は精液でグショグショになっていた。

489 名前: ◆g4b7GjYsgg 投稿日: 2007/03/05(月) 22:16:05.51 ID:NTArZBAtO
「阿部さん…いいですよ…そんなことまで…。」


「いいや…是非ともやらせてくれ。」


俺は赤面する圭一の方を向いて行った。


「タオルで精液…拭くぜ。」


タオルで丹念に圭一についた精液を拭っていく。

圭一が即座に反応して勃起した。だが阿部は構わず拭い続ける。

514 名前: ◆g4b7GjYsgg 投稿日: 2007/03/05(月) 22:29:52.67 ID:NTArZBAtO
「さあ、俺のパンツだ。少し大きいが、我慢してくれ。」


圭一に俺のボクサーパンツを渡す。赤面しながらもそれを受け取る圭一。


「阿部さん……その…ありがとうございます。」


「なあに…いいって……友達だろ?遠慮すんなよ。」


「……はい。」


「腹へったろ?飯食ってけよ。」


「あ…はい…じゃあ…お言葉に甘えて…。」


「カレーライスがいいかな。好きだろ?カレーライス。」

543 名前: ◆g4b7GjYsgg 投稿日: 2007/03/05(月) 22:40:34.24 ID:NTArZBAtO
「どれ…圭一は育ち盛りだから大盛りだな…。これぐらいは食わないと。」


「あ…はい…いただきます。」


「どうだ…今日泊まってくか?お前の家ここから遠いんだろ?」


「……阿部さん?」


「ん?何だい?」


「どうして…どうして…ここまでしてくれるんですか?僕なんかの為に……。」

564 名前: ◆g4b7GjYsgg 投稿日: 2007/03/05(月) 22:48:58.04 ID:NTArZBAtO
「…友達だからだよ。お前らとはこれからも…いや、生涯を通して友達でいたいんだ。」


「阿部さん…。」


「ほらほら…あったかい内に食わないと冷めちゃうんだぜ?さあ…食った食った!」


「あ…はい…いただきます。」


「心配するな…あの二人にはいつか話をつけるさ。」

576 名前: ◆g4b7GjYsgg 投稿日: 2007/03/05(月) 22:57:24.06 ID:NTArZBAtO
「所で…泊まるのかい?…泊まらないのかい?どっちなんだい?」


「あ…はい、泊まります。…家に帰ってもどうせ一人だし…」


「なんだ…親はいないのかい?」


「ええ…東京の方に行ってて今はいないんです。」


「そうか……。じゃあ泊まってけ泊まってけ。」


「………はい。」

586 名前: ◆g4b7GjYsgg 投稿日: 2007/03/05(月) 23:01:58.78 ID:NTArZBAtO
「ほう…すこし大きいが俺のパジャマも似合うじゃないの。」


「……阿部さんのパジャマなんですね。阿部さん…。」


「顔を赤らめるな…照れるじゃないの。」


「ねぇ…阿部さん?」


「ん?」


「そろそろ…寝ません?」


「……ああ。」

601 名前: ◆g4b7GjYsgg 投稿日: 2007/03/05(月) 23:08:57.31 ID:NTArZBAtO
「ねぇ……阿部さん?」


「何だい?」


「阿部さんの布団に行ってもいいですか?」


「………ああ。」


モソモソ…


「阿部さん…あったかい…。」


「……なあ…圭一…。」


「…はい?」


「…………お前がこの道に染まるのはまだ早いぜ。」

637 名前: ◆g4b7GjYsgg 投稿日: 2007/03/05(月) 23:16:17.65 ID:NTArZBAtO
「キスとハグならいつでもしてやる…だがセックスはまだ早いんだぜ?」


「ウッ……グスッ…酷いよ阿部さん!……さんざん思わせるぶりな行動をとって!」


「…………いいかい…圭一。ゲイの道はイバラの道…わざわざお前が通る事はないんだぜ?」


「……でも…僕は…阿部さんが好きで…それで…グスッ…。」


「圭一……俺だってお前の事は好きさ…愛している…だからお前にはまっとうな道を歩んで欲しい…それだけさ。」

665 名前: ◆g4b7GjYsgg 投稿日: 2007/03/05(月) 23:26:58.99 ID:NTArZBAtO
「分かったか?圭一。もしお前が大人になって、それでもこの道を進みたいという時は俺の所に来い。いつでも道案内してやるぜ。」


「……阿部さんのそんな所が……好きですよ。」


「フフフッ…照れるぜ。分かったらもう寝な。明日学校なんだろ?遅刻したら大変なんだぜ。」


「阿部さん?」


「ん?」


チュッ…。


「おやすみなさい。」

694 名前: ◆g4b7GjYsgg 投稿日: 2007/03/05(月) 23:41:33.01 ID:NTArZBAtO
今日は雨だった。チッ…スッキリしない天気だな。


阿部は舌打ちを繰り返しながら朝食の準備をした。


「おい、圭一!そろそろ起きないと遅刻するぞ!」


「はーい!」


「今日は流石に客は一人も来ないんだろうな。」


阿部はゴロゴロと雷がなる空に顔をしかめた。

717 名前: ◆g4b7GjYsgg 投稿日: 2007/03/05(月) 23:50:04.10 ID:NTArZBAtO
やれやれ…こんな日は椅子で寝ることも出来ない…相変わらず修理する車もない…ガラガラなガレージを歩き回りながら阿部はそう思った。


不吉な天気だ。それに雷も鳴ってるし。


仕方ないので阿部は終業時間まで、今度受ける危険物取り扱い資格の試験勉強をする事にした。

やれやれ…俺に勉強はむいてないぜ。

822 名前: ◆g4b7GjYsgg 投稿日: 2007/03/06(火) 03:47:15.24 ID:bAXKqb/1O
すいませんすいません。どうも最近は急に意識がなくなるようです。
825 名前: ◆g4b7GjYsgg 投稿日: 2007/03/06(火) 04:00:03.08 ID:bAXKqb/1O
勉強をしてどのくらいがたったのだろうか……勉強が苦手だとは言ってもやはり集中すれば時間はそれなりに早く過ぎる物だ……時間は夕方の5時を指そうとしていた。


今日は雨だからなのか…。部員は誰も来ない…。

まあ…昨日の出来事がある分会うのは気まずいだろうが……。

827 名前: ◆g4b7GjYsgg 投稿日: 2007/03/06(火) 04:04:30.40 ID:bAXKqb/1O
それにしても誰も来ない。圭一くらいなら来てもよさそうなものだ。


しかし誰も来ない……。昨日まで…毎日欠かさずきてたはずなのに…。


嫌な予感がする…
 
943 名前: ◆g4b7GjYsgg 投稿日: 2007/03/06(火) 17:29:02.58 ID:bAXKqb/1O
阿部は窓の外を見た。いつもの綺麗な夕焼けは何処へいったのか…。


空は一面灰色に包まれ、時折雷が雷鳴を轟かせて姿を表す。バラバラとガレージのトタン屋根に雨が降り注ぐ。

ここにいつまでいても仕方ない…どうせ皆は来ない…帰ろう。


阿部は椅子から立ち上がり、ガレージの電気を消して、入口から外へ出た。


ひんやりと冷たい空気と叩きつけるような雨に晒された阿部は、急いで乗ってきたバンの鍵を開けようとした。


…………側に誰かが立っている。この…土砂降りの中でだ……。

949 名前: ◆g4b7GjYsgg 投稿日: 2007/03/06(火) 17:41:03.43 ID:bAXKqb/1O
「……誰だい?もう工場は閉めたよ…。」


「阿部さん……僕です……。」


圭一だった。傘もささずに一体どういうつもりなんだ。


「圭一!お前こんな雨のなかで傘もささずに……」


そう言いかけて俺は言葉を詰まらせた。


圭一の着ているワイシャツに赤いものがべっとりと付着して、その上に泥がついている。…よく見ると全身泥だらけで、頭と手に擦り傷が出来ていた。


「圭一…お前…血が出てるじゃないか!怪我でもしたのか?……見せてみろ!」


この血の量だと、怪我はかなり重症のはずだ…すぐに手当てをしないと……。


「いえ……阿部さん…これは僕の血じゃないんです………。」

952 名前: ◆g4b7GjYsgg 投稿日: 2007/03/06(火) 17:50:55.27 ID:bAXKqb/1O
「圭一………お前…まさか…」


「阿部さん!僕…どうしていいか分かりません!助けて…助けて下さい!」


そう言うといきなり圭一が抱きついてきた。じっとりとしたワイシャツの感触がつなぎ越しに伝わってくる。


「大丈夫…心配ない…心配ないさ。」


何てこった!!俺は内心そう思った…。

事態がこんな収集不可能な状態に陥っちまうなんて…。


偽りの友情…偽りの親友……俺は自分自身を呪った…何でこの村に来てしまったんだ!

957 名前: ◆g4b7GjYsgg 投稿日: 2007/03/06(火) 17:58:24.71 ID:bAXKqb/1O
とりあえず、雨を避けるため二人でバンに乗った。

重い…とてつもなく重い空気が流れる…。
圭一はひたすらうなだれて、ショックを受けてるようだった。


「なぁ……聞かせてくれないか?何があったのかを。」


「ええ……じつは放課後レナに呼び出されたんです……村はずれのゴミ山に……。」

963 名前: ◆g4b7GjYsgg 投稿日: 2007/03/06(火) 18:05:11.61 ID:bAXKqb/1O
圭一は涙で頬を光らせながら話を続けた。


「……それで…放課後、約束通りにゴミ山に行きました……案の定レナが傘をさしてそこにいました。」


「ほぅ……それで。」


「僕の姿を見るやいなや…レナは……着ていた制服をはだけさせて……胸を露にしました……そして僕に……抱いて、と…そう言いました。」


972 名前: ◆g4b7GjYsgg 投稿日: 2007/03/06(火) 18:11:24.31 ID:bAXKqb/1O
あまりの事に俺は目の前が暗くなった。クソったれ!


「………何てこったい…。」


「レナは続けました……もし阿部高和の事を忘れたら私を好きなようにしていい…と。そしてスカートを捲って下着を……。」


「それで………抱いたのかい?……レナを……。」


「………………はい。」

982 名前: ◆g4b7GjYsgg 投稿日: 2007/03/06(火) 18:21:57.38 ID:bAXKqb/1O
俺はいいようのない嫉妬心を感じた。
同時に圭一への淋しさと虚しさも感じた。


圭一は俺ではなくレナを選んだのか………。


「仕方がなかったんです……あの…レナの…レナの…胸と下着が……ムラムラして我慢出来なかったんです。」


ゴミの山のすぐそばで雨にうたれながら泥だらけで交わるレナと圭一……そんな光景が脳裏をかすめた。



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